先日、支援先企業で営業部のアクションプラン会議を行いました。
今回のテーマは、
- 今期目標と現状との差をどのように埋めるのか。
- 部下の営業力をどのように高めるのか。
この二つです。
営業部では、得意先ごとの売上目標や重点商品、拡販ターゲットを設定しています。
しかし、議論を進める中で、一つの課題が見えてきました。
それは、
「誰に、何を販売するか」は決まっていても、「どのように差別化し、受注につなげるのか」という攻略法が十分に整理されていないことです。
ターゲットや重点商品を決めることは大切です。
しかし、それだけでは効果的な営業活動にはつながりません。
競合との違いをどのように伝えるのか。
お客様のどのような課題を解決するのか。
どのような提案で選ばれるのか。
このような仮説を立てることで、営業活動は具体的になります。
そして、その仮説に基づいて提案を行い、お客様の反応や要望を検証しながら、次の対策へつなげていきます。
そこで今回は、この部分を次回の販売予算会議までの検討課題とし、営業部全体で改めて議論することにしました。
私は多くの会社の会議に参加していますが、得意先別の予算については議論されていても、この「攻略法」の部分まで十分に議論されている会社は、それほど多くないように感じています。
顧客シェアまで考えて売上予算を立てる
今回の会議では、売上予算の考え方についても議論しました。
単に前年実績や目標金額をもとに売上予算を設定するのではありません。
「そのお客様で、当社はどれくらいのシェアを獲得できているのか。」
という視点から、一社一社を見直しました。
すでに高いシェアを持っているお客様もあれば、まだ十分に提案できていない商品や分野もあります。
シェアを意識せず売上目標だけを設定すると、すべてのお客様に一律の販売目標を設定することになりがちです。
しかし、お客様ごとの状況を踏まえて考えることで、
- どこに販売の伸びしろがあるのか。
- どのお客様へ重点的に営業活動を行うべきなのか。
が見えやすくなります。
案件管理を営業の学びにつなげる
今回もう一つ議論したのが、案件管理です。
案件管理というと、
- 案件名
- 金額
- 受注予定日
などを管理することをイメージされる方も多いと思います。
しかし今回は、それだけではなく、
- 事前にどのような準備を行ったのか。
- お客様はどのような反応だったのか。
- どのような課題や困りごと、ニーズが見つかったのか。
まで共有し、その内容を営業会議で議論する仕組みをつくることにしました。
一人の営業担当者が得た情報を営業部全体で共有し、次の提案へ生かしていく。
案件管理を単なる進捗管理ではなく、営業力を高めるための仕組みとして活用していこうという考え方です。
さらに、直接のお客様だけではなく、販売店の先にいる最終ユーザーについても案件管理の対象とし、必要に応じて販売店の営業担当者との同行営業も積極的に行うなど、協力して販売していく仕組みづくりについても話し合いました。
会社全体で情報を共有し、お客様への提案につなげる
今回の会議では、営業部門だけではなく、調達部門の役割についても議論しました。
調達部門は、仕入先やメーカーと接する中で、新しい商品や技術、市場動向など、多くの情報を得ています。
そうした情報を部門内だけに留めるのではなく、営業担当者を通じてお客様へ提供し、提案活動に生かしていく。
そのために、調達部門が積極的に収集すべき情報を整理し、営業・調達・製造が必要な情報を共有できる仕組みを整えていくことになりました。
営業だけがお客様と向き合うのではなく、会社全体で情報を集め、共有し、お客様への価値提供につなげていく。
そのような仕組みづくりも重要なテーマとなりました。
営業力を高める仕組みをつくる
もう一つ議論になったのが、人材育成です。
「営業力を高めよう。」
という話は、多くの会社で出てきます。
しかし、「営業力」とは具体的に何を指すのでしょうか。
今回の会議では、
営業として必要なスキルや行動を整理し、それを項目として見える化することになりました。
そして、上司と部下が同行営業を行う際に、その項目に沿って振り返りを行い、人材育成につなげていく。
さらに、その考え方を全社の業績評価制度、等級制度、賃金制度とも連携させながら、人材育成の仕組みとして整えていくことになりました。
成果を生み出す仕組みをつくる
今回の会議では、営業部のアクションプランをテーマとしていました。
しかし議論は、
営業戦略、案件管理、人材育成、情報共有、評価制度、他部門との連携へと広がっていきました。
そして、
- 営業戦略を考える仕組み
- 顧客情報を共有する仕組み
- 人を育てる仕組み
- 部門を超えて連携する仕組み
などの仕組み化まで議論は深まっていきました。
私は今回の会議を通じて、行動を決めるだけではなく、その行動を成果につなげるために何が必要かを皆で考えることができたことが、とても印象に残りました。
このような議論の積み重ねが、会社の成長につながっていくのだと思います。
