
野口経営コンサルティング代表 野口崇
私は大学卒業後、メーカー系商社に入社し、与信管理業務に従事しました。
取引先企業の決算書を分析し、経営者と面談する仕事です。数多くの企業を見てきましたが、当時の私は財務内容を分析することはできても、その会社がなぜ苦しんでいるのか、どうすれば良くなるのかまでは分かりませんでした。
その後、子会社管理部門へ異動し、業績が厳しい会社の決算作成や資金繰り管理、経営改善に関わるようになりました。
特に印象に残っているのは、小さな織物工場との関わりです。専務ご夫妻と毎月のように面談し、少しでも仕事を増やせないか、少しでも経営を良くできないかを一緒に考えていました。
また、経営不振の中で自ら命を絶たれた経営者や、業績悪化に苦しみながら私に助言を求めてきた経営者との出会いもありました。
しかし当時の私は、経営者の力になりたいと思いながらも、十分な助言を行うことができませんでした。
もっと相手の役に立ちたい。
その思いと自分の力不足へのもどかしさが、経営を学ぶ原点となりました。
経営について学ぶ中で、中小企業診断士資格を取得し、多くの経営書や戦略論を読みました。
しかし、理論をそのまま現場へ当てはめても上手くいきません。
そんな葛藤の中で出会ったのが、一倉定先生の書籍でした。
そこには、経営者と共に悩み、考え、試行錯誤する実践者の姿がありました。
その頃から営業担当者に頼み込み、取引先へ同行させてもらうようになりました。二代目社長との経営改善、フィルム商社の売上回復、町工場での受注採算の見える化などに取り組む中で、私はコンサルティングの面白さと難しさを学びました。
当時の私に万能な答えはありませんでした。しかし、経営者と共に考え、試し、振り返る中で、会社が少しずつ変わっていくことに大きなやりがいを感じるようになりました。
50代を迎え、これまで培ってきた経験や知識をもっと直接的に企業の成長に役立てたいと考えるようになりました。
まだ現場で挑戦したい。
経営者や社員の皆様と向き合いながら、会社が変わっていく過程に深く関わりたい。
その思いから独立し、中小企業支援の道を歩むことを決意しました。
現在は、経営者や社員の皆様と対話を重ねながら、会社の現在地を見極め、次の成長段階へ進む道筋を共に考えています。
会社が自ら成長する力を持ち続けること。
私は、そのための支援を行っています。