私の仕事遍歴について

当社ホームページをご覧頂きありがとうございます。代表の野口です。私の仕事遍歴について少しお話したいと思います。

私は大学卒業後、東証一部(現プライム)メーカー子会社の商社(当時東証二部)にて、与信管理子会社管理業務に従事しておりました。

与信管理というのはクレジットのことです。商社は数多くの得意先ごとに月々数百万円から数億円を販売をするわけですが、販売と同時に代金は回収できません。締め日と支払い日がありますので、販売してから数か月間は代金が未回収の状態になります(これを販売債権といいます)。

未回収の間に得意先が倒産すると、販売した代金は回収できなくなります。ですからクレジットカードと同じで、信用のおける会社とそうでない会社を区分し、それぞれに限度枠を設定し運用するわけです。

得意先の信用判断をする上で重要なものの一つが決算書です。仕事で決算書を見ない日はありません。お陰様で決算書は5分も見れば、どのような生い立ちの会社で、どこに弱点があり、どこに問題を抱えているかを想像しながら読み解くことが出来ます。

会社経営者にも多く面談させて頂きました。特に中小企業は経営者で決まりますので、社長との面談は重要です。決算は悪いけれど、代替わりした社長が優秀と判断できれば限度枠を引き上げることもありましたし、融通手形で倒産寸前の会社の資産精査を行い、立ち直るまで数年間フォローしたこともありました。

子会社管理においては、子会社の決算書・税務申告書の作成、業績が厳しい会社は事業部が派遣した社長に協力を求められテコ入れに参画もしました。職業上、経営の知識を深堀する必要に迫られ、2003年に中小企業診断士の資格を取得し、当時通っていた受験機関からのお誘いで、一時期、休日10時から16時まで副業で中小企業診断士の資格講座の講師をしておりました。受講生は大半が社会人です。身銭を切り、休日を潰して勉強に来ているわけですから、こちらも熱のこもった講義を展開する必要性に迫られます。良い経験だったと思います。

その後、数億円の販売債権を有する得意先が手形ジャンプの依頼(支払期日にお金がないので待ってほしいとの依頼)をしてきたことを契機に、私もその会社の月次決算の報告を受ける場に参加するようになるのですが、一向に改善の気配が見えない。子会社ではありませんからテコ入れもできない。販売シェアが高いため撤退することもできない。ジレンマの中、あらゆる方面から画策して頂いたお陰で、その会社は事業を第三者に譲渡し危機を脱することができましたが、いつこの会社のようなリスクが発生するとも限らない。

この時の反省もあり、その後、大事な得意先様の業績が悪化してしまっては今後の売上にも支障が生じるということで、事業部の協力のもと重要な得意先に対するコンサルティングを行うようになったのです。

コンサルティングの成果をあげるため実践と研究を重ねる中で、大きな契機となったのが伝説の経営コンサルタント故・一倉定先生の書籍との出会いです。十数冊の書籍と一倉先生がコンサルティングを行った会社社長の経営計画書式集全3巻、マニュアル実例集を収集し貪るように読み、実践との往復の中でノウハウを固めていきました。

経営は実践であるとはいえ、中小企業社長の中には体系的な改善手法をご存知でなく、決算書に苦手意識を持たれる方が多く、ご苦労をされている会社社長が多いように思います。微力ながら経営のお役に立つようご支援をしていきたいと思っています。

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